睡眠薬や安定剤が手放せない方は多くいらっしゃいます。


しかし、ご存知の方も多いと思いますが、


睡眠薬は、よく眠れるだけならよいのですが、たいていは程度の差こそあれ、力が入りにくくなったり意識がぼやけたりする作用もあります。


意識がぼやける→眠くなる


わけです。



安定剤も、心が落ち着くだけならよいのですが、同じく程度の差こそあれ、力が入りにくくなったり意識がぼやけたりする作用もあります。


意識がぼやける→不安でなくなる


わけです。



そうすると、睡眠薬や安定剤を飲み続けていると何が起きるかというと、


ご高齢の方は特に、こけて脚の骨を折って寝たきりになってしまったり、元気がなくなって寝たきりになってしまったりします。わりと、ありふれた話です。


若い方でも、運転中の事故につながることはあります。



力が入りにくくなる

足腰の力が入りにくくなると、フラフラするといって歩かなくなります。


また、力が入りにくい自覚はなくても、実際には足腰に力が入っていないので、こけてしまいます。


そうして、こけて脚の骨を折って寝たきりになってしまいます。


もともと脚が弱っている方なら、なおさらです。



意識がぼやける

元気がなくなってしまうことがあります。


具体的には、

・ご飯を食べなくなる

・布団から起きてこなくなる

・日中もぼーっとしている

など。


今いる場所や今の時間がわからなくなってしまうこともあります。


また、本人は意識がはっきりしているつもりでも、普段よりぼーっとしているために、眼の前にあるモノや段差・傾きなどに気付かず、こけやすいという部分もあると思います。


若い方でも、本人は意識がはっきりしているつもりでも、普段よりぼーっとしているために、運転中の事故につながることもあります。



また、お年を召されると、副作用は出やすくなります。


筋力や気力の衰えに加えて、薬の成分を分解する能力も落ちていくため、以前は問題が出なかった量でも、薬が分解されきらずに残ってしまい、副作用が大きく出てしまうのだと思います。



依存しやすい

依存性も、睡眠薬や安定剤のよくない特徴です。


飲まないと眠れなくなる。


飲まないでいると不安になる。


依存性がないとされている薬でも、習慣として依存してしまうことが多いようです。



しびれの薬や痛み止めでも、こけたり元気がなくなったりすることがある

意識がぼやける副作用は、睡眠薬や安定剤だけではなく、しびれの薬や痛み止めでもそこそこ起きます。


なので、


「明らかに効いてる!」


なら続けるのもひとつだと思うのですが、


「効いているのか効いてないのかよくわからない」


程度の効果なら、しびれの薬や痛み止めの中止を検討することが大事です。



副作用の頻度としては、


「睡眠薬・安定剤 > しびれの薬  >>> 痛み止め」


の印象ですが、しびれや痛みについては、あまり効果を感じていないなら、飲み薬での対応を漫然と続けるよりも、身体をほぐしたり身体の使い方を変えたりすることを考えるほうがよいと思います。




これまで飲んだことがない方は、安易に飲みはじめない方がよいです。


これまで飲んできた方は、できれば、少しずつでも減らせて、いつか手放すことができたら、と願っています。




睡眠薬や安定剤を使わない・手放すためにできることについては、また次回。