お家の中を、ちょっと見回しみて下さい。落ちてきたり倒れてきたりすると危険なモノ、ありませんか?



「急に何の話?」と思ったかもしれませんが、実はこれ、産業医の職場巡視では必ずチェックするポイントです。


そして、職場に限らず、家庭でも重要です。


訪問診療で患者さんのお宅に伺ったときに、背の高い家具に囲まれて寝起きしておられる方は少なくありません。



当たり前ですが、背の高い棚やタンスの上にモノがあると、動かそうとした時や、地震のときに、落ちてきて危険です。


モノを重ねて置いていた場合は、下そうとしたときに、上のモノだけが滑り落ちてきて頭や顔に当たることもあります。


落ちてくるモノが重かったり、固かったり、尖っていたりすれば、なおさら危険です。



また、高いところにあるモノを取ろうとすると、普段は使わない筋肉に力が入ってどこか痛めることもありますし、椅子や脚立に乗ってモノを取ろうとしたら転落して大怪我なんて、目も当てられません。



そして当然、棚やタンス自体が倒れてくるのも危険です。




対策は、


1. 高いところにあるモノを、いったん全て下ろす


ただ、すでに高いところにあるものを安全に下ろすにはどうすれば?


簡単に背が届く高さにあるモノなら自分で下ろせますが、脚立を使わないと無理な場所にあるモノは、誰かに頼んで下ろしてもらう方がよいです。


その高さのものを下すのは大変危険ですので、お金を払ってでも人に頼みましょう。



2. 処分するか、然るべき位置に移動


高いところに置きっぱなしのモノは、たいして使っていないモノが多いです。この機会に処分してしまいましょう。


よく使うものの場合は、使いやすい場所に置きましょう。


ただ、わかってはいても、棚やタンスの上にはモノを置きがちで、モノをいったん全て下ろしても、数ヶ月するとまた何か置いてあることもよくありますが、懲りずに下ろす作業を繰り返すしかないです。



3. 棚やタンス自体を、長時間過ごさない場所に動かすか、倒れにくいよう対策をするか、背の低いものに置き換える


居間や寝室に背の高い家具を置くのは避けた方がよいです。


職場はともかく、住居の場合は、背の高い家具がどうしても必要ということはあまりないと思います。


どうしても動かせない場合は、転倒予防の各種グッズを使いましょう。前面の床に差し込むタイプや、粘着性のゲルを敷くタイプが使いやすいです。






高いところにモノがある環境では、知らず知らずのうちに圧迫感や閉塞感を受け続けており、たとえ圧迫感や閉塞感を感じていないつもりでも、モノがなくなれば開放感を感じるものです。


引っ越しの時に荷物のなくなった部屋で、「実はこんなに広かったのか!」と感じたことのある方は多いと思います。




高い所のモノ、なくしていきましょう。